どうやったら地方PRのために制作したコンテンツ(動画、Webサイトなど)が広がるかが分からないと、地方を盛り上げるコンテンツを考えている広報担当の方々は日々悩まれているのではないでしょうか。

地方創生のためのコンテンツは世の中に溢れていますが、成功しているものはごく一部です。

また、2020年オリンピック・パラリンピックが終わった後に、地方への集客を図れるコンテンツは必須となります。

今回は、成功する地方創生コンテンツを作るために、その地域の「方言」を取り入れるべき理由と、成功事例をまとめてみたいと思います。

なぜ方言なのか

一つ目の理由は方言が唯一無二性を持つからです。

今情報過多の時代でインターネット上の情報は溢れています。

地方創生に関する動画も数えきれないほどあり、その中で目立たないとコンテンツが消費者に届きません。

さらに、日本であれば、どこの地域でも、「山と海に囲まれた土地を持ち、人が良い」といった特徴は当てはまり、その地域以外の人からすると、どこも同じような部分をアピールしていると感じられることも少なくありません。

その中で、消費者に対して「このコンテンツを見る明確な理由」を提示できなければ、見てもらえません。

そこで提言したいのが、方言をうまくコンテンツに組み込むことです。

方言は「新鮮さ・ユニークさ」を持ちつつも「他地域に住む人にも好意的に受け入れられる」特徴があります。

その土地の方言は「唯一無二」であり、他の地域と明確な差別化ができます。

またこれが、「このコンテンツを見る明確な理由」に成りえます。

二つ目の理由は方言はシェアされやすいからです。

世の中には色々な方言コンテンツがあります。

例えば、映画「アナと雪の女王」の各地域の方言バージョンがネット上で話題になりました。

また、LINEのクリエーターズスタンプの「方言・スラング」に関するスタンプはなんと11万個以上も販売されています。

ではなぜこうした方言コンテンツがたくさん生まれ、シェアされるのでしょうか。

地方PRで「方言」が話題をよぶ理由

それは、「自分の周辺物との同化」があるのではないかと考えます。

みなさんも自分の家族や友達、装飾品等が褒められると、まるで自分が褒められたかのように嬉しく感じたことはないでしょうか?

これは、自分周辺の人やモノを「自分自身のアイデンティティ」として確立しているからではないでしょうか。

自分の周辺物である「特徴のある言語」が他の人から面白がられたり、褒められたりすることが、自分自身への称賛の感情として捉えるため、シェアしたくなるのではないかと考えます。

自治体PR動画の成功例2選

ここで、方言を上手くコンテンツに盛り込み、成功した自治体PRの事例を紹介します。

一つ目は宮崎県小林市の移住促進 PR ムービー "ンダモシタン小林"。

https://www.youtube.com/watch?v=jrAS3MDxCeA

この動画は、まるでフランス人が自国の 言語を話しているようで、実は全て宮崎県小林市の方言だったというもの。

インターネット配信後話題となり、2018 年 5月現在、260 万回も再生されています。

この動画の中で紹介されている小林氏の魅力自体は、「自然が豊か」「人が良い」といったような、日本の田舎であればある程度どこでも当てはまるものでした。

「フランス語と思いきや、方言だった」という驚きが大きな反響の要因であることには間違いありませんが、方言の持つ「新鮮さ・ユニークさ」と「知らない人にも好意的に受け取られる」という特徴が、多くの人に視聴された理由でしょう。

2つ目は高知県のPRムービー「高知家 新スローガン発表記者会見風」です。

https://www.youtube.com/watch?v=X3atLCNtus8

この動画は、観光名所や名産物をアピールする他県の観光PRとは違い、土佐っ子気質という高知県の県民性を前面に出し、「人と人のつながり」を大事にしている高知県のイメージを表現した動画です。

女優の広末涼子さんが土佐弁で話しており、大きな反響を呼びました。

ここでは、方言を話す広末さんが「このコンテンツを見る明確な理由」となっています。

さらに、高知県の人は、有名人が自分のアイデンティティの一部である土佐弁を話していることを周りに伝えたくなり、地元のPR動画をどんどんシェアしたのではないでしょうか。

まとめ

地方PRのために、どの地方にも存在する「方言」を、アニメや地方に由来のあるタレントさんとかけあわせながら、「唯一無二」で「シェアしたくなる」コンテンツにしたことで、話題となりました。

「方言」の他に、当たり前のように存在している観光資源のなかで地方PRを成功させる"原石"を探してみてはいかがでしょうか?

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